特集記事

参加された皆さん

小さな拠点づくり

取組や成果を共有
モデル地区事例発表会を開催

中山間地域では、公民館エリア(旧小学校区)を基本に、地域課題の解決に取り組む 「小さな拠点づくり」が進められています。 今後、人口減少と高齢化が進み、単独での取組が困難になることも考えられるため、県では複数の公民館エリアの連携による取組を「モデル地区」として支援しています。モデル地区での取組のプロセスや成果について共有する事例発表会を開催しました。


「地域やコミュニティを盛り上げたい!」そんな思いを持つ人たちが集まり、共に学び合いながら明日への活力を醸成する場「地域づくりオールスター祭」を令和5年12月、大田市で開催しました。新型コロナによる中止などを経て4年ぶりの対面開催。9団体が小さな拠点づくりや地域外の人材と協働した地域づくりなどの取組を発表し、参加した約150人が互いの取組内容や成果を共有しました。
小さな拠点づくりモデル地区の久利・大屋地区からは、両地区での連携の経緯や、住民ボランティアによる移動手段の確保の取組などを発表。参加者からは「2地区の関係をどう築いているか」など積極的な質問が出ました。
発表会後に参加者全員で行ったワークショップでは、各自が今後取り組みたいことを発表。より一層、地域を盛り上げていくことを誓い合いました。

ワークショップで意見交換する参加者

小さな拠点づくりモデル地区 大田市久利・大屋地区

大田市のほぼ中央部に位置する久利・大屋地区。人口も面積も異なる両地区ですが、連携して持続可能なまちづくりに取り組んでいます。
令和3年3月末での大屋地区の路線バス廃止を受けて、既に久利地区で運行していたデマンド型自治会輸送を両地区に広げました。久利地区では、運転手や受付業務の将来的な担い手不足の懸念がありましたが両地区に広げることで、担い手の確保と運行エリア拡大による利便性向上につながることから連携が実現しました。
同年8月には、久利・大屋地区小さな拠点推進協議会を設立。高齢者宅の草刈り支援や鳥獣害対策の講習会、防災研修会の開催や多世代交流の場づくりなど、地域で助け合う仕組みづくりを進めています。
推進協議会の森山護もりやままもる会長は「交通や経済が回る持続可能な地域づくりを進める。住民が良さを感じられる地域にしていきたい」と話しています。

自治会輸送の車両の前で今後の取組を話す森山会長(左)ら

小さな拠点づくりに取り組む皆さんを応援する「しまねの郷づくり応援サイト」では各地区の人口データや地区情報などを掲載しています。


問い合わせ先/島根県中山間地域・離島振興課 TEL 0852-22-5065