特集記事
KIRARI SHIMANE NEXT GENERATION TATARA GIRL
島根大学
次世代たたら協創センター
沓掛 あすか助教
専門は塑性加工、
金属積層造形
次世代たたら協創センター
沓掛 あすか助教
専門は塑性加工、
金属積層造形
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㈱キグチテクニクス
試験部 疲労試験課 金属材料係
内田 珠梨さん
島根大学
総合理工学部卒
試験部 疲労試験課 金属材料係
内田 珠梨さん
島根大学
総合理工学部卒
島根大学では平成30年冬に先端金属素材の研究拠点として「次世代たたら協創センター(NEXTA)」を設置し、令和5年春に大学初の工学系学部「材料エネルギー学部」を新設しました。
地元で活躍する人材育成環境の整備が進んでおり、材料エネルギー学部では地元出身者や女子学生の割合が高いなどの特徴が出ています。
今回は、学生時代にNEXTAに関わり、卒業後に地元企業で活躍する内田珠梨さんとNEXTAで最先端の研究に取り組む沓掛あすか助教にお話を伺いました。
地元で活躍する人材育成環境の整備が進んでおり、材料エネルギー学部では地元出身者や女子学生の割合が高いなどの特徴が出ています。
今回は、学生時代にNEXTAに関わり、卒業後に地元企業で活躍する内田珠梨さんとNEXTAで最先端の研究に取り組む沓掛あすか助教にお話を伺いました。
理系に興味を持ったきっかけ
沓掛理系に興味を持ったのは高校生の時です。文理選択のタイミングで進路を考えたときに身近な現象を理解できるようになりたいと思い,理系を選択しました。
内田もともと、数学と理科が好きでした。問題を解いていくのが楽しかったんです。国語とか、文系科目は苦手でしたね。
NEXTAに関わるきっかけ
内田安来市出身で、子どもの頃から金属系の企業への関心があり島根大学に入学しました。研究室を決める時に一番面白い研究をしていたのがNEXTAだったんですよね。
沓掛私は他大学出身ですが、当時の指導教官が参画していたNEXTAとの共同研究に私も参加していたのがきっかけでした。NEXTAは最先端の装置もあるし、金属系の企業に近いところで研究できるのがいいなと思いました。
内田 珠梨さん
NEXTAでの研究について
内田加工が難しいアモルファス合金※について加工効率を上げる研究に取り組みました。学生のうちから今の職場であるキグチテクニクスやプロテリアルなどの地元企業と研究ができたのは貴重な経験でした。
沓掛地元企業は技術者の高齢化などの課題を抱えています。学生はすぐに役に立つ研究ができて、企業にとっても生産効率の底上げにつながればと思っています。
沓掛 あすか助教
現在の職場について
内田今の企業を選んだのは、やはりNEXTAの影響です。研究を通して『この企業ってこんなにすごいんだ』って知りました。材料の加工条件の最適化について、基礎的なことを学べたのもよかったです。
沓掛仕事で実際に必要な知識は入社してから学ぶことも多いですが、大学時代の経験は学び直しのきっかけやハードルを下げることにつながりますよね。
内田学生のうちから企業の会議に参加することができて、それが自分の強みにもなりましたね。
女性が働く上での職場環境
内田社員は男性が多いですが、女性に対しても配慮してくれてますし、どんどん女性社員も増えています。
社屋がきれいなのも、女性社員が増えている要因かもしれません。男性が多い職場ですが、女性だから困ったことはないですね。
社屋がきれいなのも、女性社員が増えている要因かもしれません。男性が多い職場ですが、女性だから困ったことはないですね。
ものづくり産業に関わることの面白さや研究職の魅力について
沓掛研究活動を通して新しい事柄を世界で一番最初に知ることができるのがいいですね。
また、関連する専門分野や最先端の技術を組み合せて新しい技術をどう作るか、実際に社会で使える形にするにはどうすれば良いかを考えるのが楽しいです。
また、関連する専門分野や最先端の技術を組み合せて新しい技術をどう作るか、実際に社会で使える形にするにはどうすれば良いかを考えるのが楽しいです。
内田決まった作業の繰り返しではなく、毎日違ったことができ、新しい発見もあって、とても面白くやりがいがあります。
ものづくりの分野へ進む理系の志望者をどう増やしていくか
沓掛子どもの頃から理系に進むという選択肢が身近にある環境の方が、進路を考えるときに将来像がイメージしやすくなって志望する学生が増えると思います。理系に進んだ人の中には、家族に理系出身者がいたり、技術者がいたりする人が多いように思いますね。
内田小さい時からものづくりに触れる機会があるといいと思います。例えば理科が好きなら、企業や行政が開催している実験に参加するとか。そこで興味を持ったり、ものづくりの楽しさを体験したりすることが必要だと思います。
ものづくりをしている地元企業をもっと知ってもらうためには何が必要か
内田企業の方に大学に来てもらい、企業の方からお話を聞ける機会があれば『こんなにいい企業がある』と知って、就職活動の時に自分から知りに行こうと思うのかなと思います。
また、私は就職活動では企業のインスタグラムを見ていました。SNSやホームページなど、パッと見て会社の雰囲気が分かるのが大切ですね。
また、私は就職活動では企業のインスタグラムを見ていました。SNSやホームページなど、パッと見て会社の雰囲気が分かるのが大切ですね。
NEXTAに関心がある人へのメッセージ
沓掛新しいものを作ることや何かを解明するのが好きな人に、ぜひ島根大学やNEXTAを知ってもらいたいです。
内田県外へ目を向けがちなんですけど、県内にもいい企業がたくさんあります。ここで学ぶことで地元の企業の魅力を知ってほしいです。
※数原子以上の範囲にわたって原子の規則的配列が整っていない、結晶構造を持たない合金。アモルファスのコアを使ったより高効率なモーターの開発を目指し、NEXTAでも研究が進められている。