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新春 知事対談|パラリンピックで20年ぶりの快挙
三木14年かかりましたが、銀メダルを獲得できました。たくさんのお客さんの前でプレーでき、コーチや現地に駆けつけて応援してくれた方にメダル獲得の瞬間を見せられたのは、選手人生のハイライトでした。とても感慨深かったです。
県内各所でパブリックビューイングもしていただき、本当に盛り上がったといろんな方からメッセージをもらいました。皆さんの応援が力になりました。本当にありがとうございました。
三木全く違いましたね。東京2020パラリンピックは無観客でしたが、今回はチケットが完売し、各競技で盛り上がりを感じました。1万5千人の観客の中でプレーできたのは貴重な体験でした。
知事パラスポーツの普及も感じますね。
三木車いすテニスは通常のテニスと違って2バウンドでの返球が認められていますが、パリ大会の観客の中にはそのルールを知らない人が多くいらっしゃいました。たくさんの方に、車いすテニスを知ってもらえるすごく影響力のある大会だと感じました。
三木そういう子がいるというのは、メダルを取ること以上に価値のあることだと思いますね。地域に貢献しているという実感が得られますし、パラスポーツの輪が広がっていくとうれしいです。
知事スポーツを楽しむ、極めることを諦めないという姿を三木さんが示されていますね。
知事2030年には島根県内で第84回国民スポーツ大会と第29回 全国障害者スポーツ大会(愛称:島根かみあり国スポ・全スポ)を開催する予定です。県としてもスポーツの機運を高めていきたいと考えています。
三木スポーツ選手に憧れ、選手を目指してもらえるといいですね。車いすテニスに限らず、スポーツに触れられる大事な機会だと思います。
海外では障がいのある子にいろいろなパラスポーツを体験してもらい、適正のある子を応援するというシステムがあります。私も地元でパラスポーツをやりたい子の橋渡しのようなことができたらいいなと思いますね。スポーツをしたい子の声を聞き取る土台を作ることが課題です。
三木麺類が好きで、地元に帰ったときは出雲そば・うどんのお店によく行きますね。地元のテニス友達と会って、昔話に花を咲かせたりもします。
サンライズ出雲で帰ることもありますが、出雲市駅のホームに降りて最初の風を感じると、都会と匂いが違っていて『ここで育ったんだな』って思います。
知事島根のことを思っていただけるのは本当にうれしいですね。
三木島根県は何を食べてもおいしいし、ここでしか食べられないものもたくさんあります。毎回帰るたびに島根の良さを感じますね。
三木ツアーに出始めた頃は、時差や文化の違いに戸惑う部分もありました。日本と比べて時間の流れがゆっくりで、『これで成り立っているのか』と驚いたりもしました。でも、何度も海外にいく中で以前より、動じなくなったかなと思います。
知事シーズンは長くて大変ですね。オフはどう過ごされてますか。
三木オフの時には趣味の写真を楽しんでます。海外に行く時も必ずカメラを持って行って風景写真を撮ります。
そして、おいしいものを食べ、お風呂に入ってしっかり睡眠を取ること。
オフはテニスを忘れる時間を取ることが、テニスをする際の体の動きの質を上げることにつながっていると思います。
三木パリ大会で金メダルが獲れなかったことが本当に悔しかったんですよね。まだまだ満足していませんし、この悔しさをプレーに出していきたいです。
次の目標はテニス世界四大大会です。まだタイトルを取れていないので、そこを目指したいですね。
今後もいい結果を報告することで『あいつ頑張っているな』と思ってもらえるようにしたいと思います。皆さんにスポーツの可能性のようなものを届けていけたらいいなと思います。
知事さらに上を目指して頑張ってください。県民みんなで三木さんを応援しています。
写真提供:共同通信社