特集記事
事例発表会参加者の皆さま

中山間地域では、公民館エリアを基本に、地域課題解決に取り組む「小さな拠点づくり」が進められています。今後、人口減少と高齢化が進み、単独での取組が困難となることも考えられるため、県では令和2年度より、複数の公民館エリアで連携して取り組む地区を「モデル地区」として支援してきました。
5年間の集大成として取組の過程や成果を共有する事例発表会を令和6年秋に開催しました。当日は、地域活動の実践者など約160人が参加し、各地区の取組や経験を共有するなど、交流を深めました。
5年間の集大成として取組の過程や成果を共有する事例発表会を令和6年秋に開催しました。当日は、地域活動の実践者など約160人が参加し、各地区の取組や経験を共有するなど、交流を深めました。
モデル地区の主な取組
安来市比田・東比田地区
地区全域を対象とした有償運送の開始、高齢者の見守りを兼ねた食事会の開催、移動販売の開始、冬季一時居住施設の運営 等

大田市久利・大屋地区
地区共同の自治会輸送の開始、防災や鳥獣害対策の研修会の開催、高齢者の生活支援の実施(草刈りなど) 等

江津市桜江地区
防災備品や防災拠点の整備、防災計画の作成、「若者会」の結成、買い物送迎サービスの実施 等
防災訓練の様子

邑南町阿須那・口羽地区
「はすみデマンド」運行による移動手段確保、高齢者の生活支援の実施、総合ホームページの「はすみ恩パーク」を開設 等

第6期島根県中山間地域活性化計画を策定
県では、中山間地域において、県民の皆さまがこれからも、住み慣れた地域で安心して暮らし続けることができるよう「第6期島根県中山間地域活性化計画」を策定しました。
令和7年~令和11年度を対象期間とし、中山間地域での暮らしを守り、活力を高め、「人口減少に打ち勝ち、笑顔で暮らせる島根」を目指していきます。
令和7年~令和11年度を対象期間とし、中山間地域での暮らしを守り、活力を高め、「人口減少に打ち勝ち、笑顔で暮らせる島根」を目指していきます。
事例発表会の様子
事例発表会での4地区の発表の要旨は次の通りです。
安来市比田・東比田地区
高齢化や地理的条件から高齢者の移動支援に力を入れ、東比田地区で始めた有償運送は令和3年4月に比田地区全域に拡大しました。
交流センターの事業に参加する人を中心に順調に利用が増え、商店や金融機関への送迎サービスなども始めました。また、地域コミュニティーの維持に向けた食事会の開催や、移動販売を行うという成果もありました。
モデル事業が終了した後、継続のためにどのように取り組むかが課題です。住民や行政と連携しながら継続に向けて取り組みます。
交流センターの事業に参加する人を中心に順調に利用が増え、商店や金融機関への送迎サービスなども始めました。また、地域コミュニティーの維持に向けた食事会の開催や、移動販売を行うという成果もありました。
モデル事業が終了した後、継続のためにどのように取り組むかが課題です。住民や行政と連携しながら継続に向けて取り組みます。

大田市久利・大屋地区
大屋地区の路線バス廃止を契機に、久利地区で運行していたデマンド型自治会輸送を両地区に広げ、運転手の確保と運行エリア拡大による利便性向上につながりました。共通する地域課題の解決に向け、高齢者宅の草刈り支援や鳥獣害対策の講習会、令和6年11月には交流拠点施設「きずな」の運用を開始するなどに取り組みました。
今後は高齢化が進む中での後継者の育成、若年層の参加、拠点施設運営のための人員・財源の確保が課題です。持続可能な取組となるように引き続き頑張ります。
今後は高齢化が進む中での後継者の育成、若年層の参加、拠点施設運営のための人員・財源の確保が課題です。持続可能な取組となるように引き続き頑張ります。

江津市桜江地区
旧桜江町時代の関係性を生かし5地区で連携して取り組みました。自主防災力の構築に向けて防災備品や拠点施設の整備、防災計画の作成に力を入れました。若年世代の定住促進にも注力し、UIターン者等の空き家改修補助に取り組み、定住者の増加につながりました。高齢者の生活支援では65歳以上全員に実態調査を行い、買い物送迎サービスを始めたことも好評でした。
地域への思いを持った若者を支援する体制を維持しながら、今後も桜江に思いを持つ人を育て、地域が活動を支える体制の構築を目指します。
地域への思いを持った若者を支援する体制を維持しながら、今後も桜江に思いを持つ人を育て、地域が活動を支える体制の構築を目指します。

邑南町阿須那・口羽地区
モデル事業を機に阿須那地区にも新たな組織ができ、既に活動していた口羽地区に加え、両輪となって羽須美地域を支える体制ができました。主に高齢者の生活支援、多世代交流の場の創出、移動支援などに取り組みました。移動支援事業は運転手の高齢化が課題ですが、現時点では安定して運行できています。
一方で、自治会の役などの高齢化に伴う住民負担の軽減策の検討、多世代を巻き込んだ子育て環境の整備、UIターンや関係人口創出に向けた取組はまだ不十分だと感じているので、事業終了後も継続して取り組んでいきます。
一方で、自治会の役などの高齢化に伴う住民負担の軽減策の検討、多世代を巻き込んだ子育て環境の整備、UIターンや関係人口創出に向けた取組はまだ不十分だと感じているので、事業終了後も継続して取り組んでいきます。
